愛知の事件に思うこと

　1歳の子を持つ身としてやるせない。
「刺せ」と幻聴が聴こえたから刃物を盗んで11ヶ月の男児を殺すなんて、皆がそう思うように、僕だってそんな心理は驚愕だ。
　しつこく幻聴が聴こえるのは僕と同じ病気だろうが、それに従う彼は病気というより殺人鬼だ。
　病気のせいにするな。
　幻聴のせいにするな。
　数日前まで服役していたというけど。
　鬼を育てた刑務所だって怖い。
　刑務所じゃ病気の治療もしてくれないのか。
　責任能力とか実名報道とか、難しい事は分からないが。
　夕刊では男とだけ報じられていたが、テレビでは顔写真と実名を出していた。
　今後更に詳しいことが出てくるだろうが。
　たとえ精神病患者でも、医者が責任能力うんぬん言ったところで、人を殺せば報道され死刑になればいいと僕は感情的に思う。
「死ね」と聴こえて死なないくせに、「刺せ」と聴こえて刺しましたなんて、ひどすぎる。
　これは本当に僕だけの感情的な意見だが。
　軽犯罪でもどんどん実名や写真を出して欲しいくらい。
　僕なんか毎日の健全さを終日放映してほしいくらい。
　人権なんてもとからないがしろにされてきた僕たちが、このような事件でまた、嫌がられ恐れられるようだ。
　幻聴を音楽や笑いに変えて、僕たちは一生懸命真面目に生きているのに。
　またか・・・。
　こういう事件で、僕たちの心理はひどく落ち込む。
　生き辛いという仲間がまた増えてしまうのか。
　またどうどう巡りのような。
　地獄との、鬼との戦いが始まるような。